2次試験 事例1を読み解くストーリー

こんにちは 議論の尽きない今年の事例1ですが、 この事例は、第四問を解きほぐすと、ストーリーがスルスルっと氷解していきます。 まず前提を見ていきます。 商標権という言葉が使用されているように本事例のテーマは『 ブランド 』でした。 「第一の創業期」A社の前身X社は、100品目以上を取り扱って、10億円を売り上げたが、過剰投資によって事業の継続を断念した。 一方、「第二の創業期」商標権を取得して、3種類の主力商品に限定してスタートしたA社は、(戦友達が手にした)知名度(ブランド)を武器に、地元で売り上げを約8億円まで伸ばした。 そして現在、「第三の創業期」に直面するA社は、全国市場に進出して売上高30億円を目指す。 このとき、今ある3種類のラインアップのまま、地元市場での売り上げと、それに対応する日産50,000個の生産体制で、売上高30億円というビジョンの達成を進めていくことは難しい。 ゆえにA社は「新商品開発」、「販路拡大」、「生産力増強」の3つの施策をビジョン達成のために、今後していく必要があります。 その時、「障害となるリスク」は? というのが第四問の問いです。 さて、冒頭でもお伝えしました通り、 A社のコアコンピタンスは「 ブランド力 」です。 ですので、A社にとって「ブランドの毀損」が一番のリスクです。 今、A社の主力商品はブランド力を発揮していますが、「新商品開発」という施策により、 事業の継続困難に陥った「第一の創業期」のように「100品目」に増やしたらどうなるでしょう? 障害となるリスク(その1) 「ブランド価値の希釈化」 です。 つまり、全国市場進出のために、独自の新商品を開発するのは与件の通り不可避ですが、そのことが「第一の創業期」のようにブランド価値を希釈化してしまう、というリスクがA社の前途をさえぎる障害となるのではないでしょうか。   さて、上記のように、「新商品開発」をブランドと結びつけた後、残るは「販路拡大」と「生産力増強」の2つの施策です。 ところで「第一の創業期」A社の前身X社は、この2つの施策をとりました。そしてどうなりましたでしょうか? 障害となるリスク(その2) 「過剰投資による事業継続の困難」 です。 販路拡大のためには、広告宣伝費、営業人員の増強、生産設備への投資等、相応の先行投資が必要になりますが、ブランド認知度が全国では低いA社の場合、思ったように投資が回収進まず(つまりは過剰投資により)事業継続が困難になるというリスクがA社の前途をさえぎる障害となります。 上記2つの、障害となるリスクを解答骨子にして、第4問の解答例を作成しました。 第4問 解答例(100字) リスクとして、①主力商品への依存から脱却し新商品の品目を増やすことによるブランド価値の希釈化、②ブランド認知度の全国での低さから販路拡大、生産力増強の投資回収ができず事業が継続困難に陥る可能性がある。      さて、ここまで見ると、第1問で問われている 「A社が主力製品を再び人気商品にさせた最大の要因」は? という問いに対する解答の方向性が見えてきます。 最大の要因 「X社の商標権を取得した上で認知度の高い主力商品に集中しブランド価値を高めたことである。」 となります。 取得した商標権をもとに、主力商品にアイテムを集中したことにより、ブランド価値の濃縮化(濃縮は希釈の反意語です)が図れたと考えます。 そして、結論を述べた後は、与件から、上記の「最大の要因」を支持する記述を引用しながら述べていきます。 第1問 解答例(100字) 最大の要因は、X社の商標権を取得した上で認知度の高い主力商品に集中しブランド価値を高めたことである。その実現に、①商品名を冠した新会社名、②HACCP準拠と品質食感の確保、③X社時代の顧客の再購買が貢献した。     上記の解答のストーリー、次の書籍からもヒントがもらえます。 ブランドのづくり教科書 「ブランドづくりには捨てる勇気が大切だ」131P より 「ブランドをむやみに広げると希釈化してしまう」262P より 上記解答のストーリーと解答例が1つの例として納得できるところがあるようでしたら、この書籍、手にとって、主旨を確かめてみてはいかがでしょうか。 よろしければ発表待ちのこの時期、教科書を読むつもりで、徹底して理解して、我が事のように飲み込んでしまいましょう。 事例の理解、答案作成の糧としてお役に立つかもしれません。 (Amazonへのリンクです) 「ブランドづくりの教科書」(日本経済新聞出版社)  

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