農業(野菜)に関する用語いくつかまとめ(事例Ⅲ関連)

今年、事例Ⅲで出題されましたので、農業(野菜)に関する用語をいくつかまとめました。

① 野菜の流通 野菜は、基本的には、 卸売市場での取引(農家→農協など→卸売市場→小売業者(スーパー、八百屋等)という経路)で消費者に届けられます。 野菜類の約76%(東京中央卸売市場の資料による)は上記の卸売市場を経て流通しています。

② 卸売業者や仲卸業者 卸売市場の中には卸売業者や仲卸業者が入っており、下記の役割を担っています。 卸売業者は、農家→農協などから入荷した野菜を卸売市場の中で売りさばく役割 仲卸業者は、スーパーやその他、野菜を購買する側の代理人として卸売市場の中で買い付ける役割 卸売市場自体は公設ですが、運営は民間です。民営ではありますが、卸売業者や仲卸業者は国や地方公共団体から許可を得た限られた数の民間業者です。 (特に卸売業者は青果の中央卸売市場1市場当たり平均1.4業者と寡占ないし独占との資料(農林中金総研)もあります)

③ セリと相対取引 セリと相対取引は、卸売市場の中で行なわれる主な2つの取引形態です。 ・セリは公開の場で数量と価格を当日参加者の落札方式で決定します。 ・相対取引は卸売業者と買手(スーパーなど)が一対一で個別に数量・価格の決定を行います。 相対取引の例として、チラシ等の販促を行う場合に数量や価格を事前に見込んでおく必要があるスーパーとの取引などがあげられます。 セリの方は、まちの八百屋さんなど参加人数は多いですが、金額では、相対取引の方が多くなります。

以上が、はじめにあげた卸売市場を経て流通する野菜(約76%)の取引に関する簡単ですがまとめです。 ところで、上記の76%以外は、市場外取引となります。 たとえば、「消費者がインターネットで農家から野菜を直接買う」「道の駅の農産物直売所で販売する」のも市場外取引です。 ただ、市場外取引で大きなウエイトを占めると考えられるのは、契約取引と呼ばれるものです。「 農家と小売業者、加工業者、外食産業などが直接契約して野菜を取引する 」ものです。

たとえば、長崎ちゃんぽんのリンガーハットが農家(生産者)との契約取引によって国産野菜の産地リレーを構築したという例があげられます。 ※なお、上記の通り基本的なことをまとめましたが、野菜に関する法律や流通事情、輸入野菜の存在などもあり、実際は、もっといろいろな取引実態があるものと思います。  

   

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