月別アーカイブ: 2015年11月

 

口述試験のとき考えていたこと。

 

こんにちは

倉前です。長いなあと思っていたけれど合格発表まであと10日余りになりました。そして師走を迎え、激動の? 2015年もあっという間に過ぎていきそうです。

さて、2次試験を受けた方は口述試験が気になるところです。
今日は私が口述試験を受けたときに考えていたことをお話します。
 
 
面接する方、される方。

面接を受け、質問に答えるこちらは一大事で「さあ、いったい何をきかれるのだろう」と身構えて心に壁を作りたくなります。

面接官を「紳士的なマインドの持ち主である」と仮定すると、こちらが心に壁を築けば、その(こちらの)心を開いてあげなければと、こわもての裏側で心配されるに違いない。

その「心配される」が嫌で相手に負担をかけないようにと考えていました。

当日は、質問に対して自分がどのような(すばらしい)内容を答えるかということよりもそれを優先しよう。むしろこちらがおもてなしするくらいに。

面接の場では相手の目の動きや動作などを見ながら、この人はいったい何を、今、どうしてほしいのだろう。それをいちいち言われなくても察したうえで息を合せるようにきびきび反応をしたい。結果、自分が面接官の前で過ごした10分間でその場にいる面接官の疲れが増すことのないように。

診断士になるのを目前にその診断士はどうあるべきかと考えてせっかくなるなら想い描いた姿をその場で表現したいと考えていました。

 
P.S.
再現答案添削をされた方には面談返却をおすすめしていますが、その中でご希望により口述対策も行なっております。これからお申込みされる方も気軽にお声かけください。

 

   
 

2次試験にも関連の深い科目「企業経営理論」について

 
はじめまして。

本日よりブログを担当することになりました講師の ”とも” です。

試験勉強のお役に立てそうな情報やその他日々気づいたことを、このブログを通じて発信していきたいと思っています。どうぞ宜しくお願いいたします。

今回は、2次試験にも関連の深い科目である「企業経営理論」について、
「まだ学習したことがない」あるいは
「どうも苦手」
「もう少し強化したい」
という方向けにお伝えします。

まずは、実際に出題された過去問を見てみます。

平成27年度 1次本試験

第2問
複数事業を営む企業の企業ドメインおよび事業ドメインの決定に関する記述として、 最も不適切なものはどれか。

ア 企業ドメインの決定は、現在の活動領域や製品・事業分野との関連性とともに、将来の企業のあるべき姿を包含して経営理念を反映している。
イ 企業ドメインの決定は、全社戦略策定の第一歩として自社の存続のために外部の多様な利害関係者との間の様々な相互作用の範囲を反映している。
ウ 企業ドメインの決定は、多角化した企業において個々の事業の定義を足し合わせることではなく、企業ドメインに合わせて事業の定義を見直すことが重要である。
エ 事業ドメインの決定は、将来の事業領域の範囲をどう定義するかについて、企業が自らの相互作用の対象として選択した事業ポートフォリオの決定であり、特定の市場での競争戦略に影響を受ける。
オ 事業ドメインの決定は、日常的なオペレーションがルーティン化していたとしても、競争優位を持続するためには必要である。

 

いかがですか
 難しそう?
 おもしろそう?
 ドメインっていったいなんだ?
 企業ドメインと、事業ドメインとかまるで初耳だな?
 でもそれ以外は日本語で何とかなりそうだ・・・

 この問題、難しそうに見えるようですがこれでも比較的オーソドックスな出題です。
 企業経営理論の本試験問題は、難解かつ長い日本語の設問・選択肢が特徴的です。「何を言っているのかわからない不自然な日本語」で書かれた設問・選択肢も少なくありません。
 「言葉の定義」が耳慣れないだけでなく、「長文」ゆえに意味が理解できず、それらが合わさって企業経営理論に対して苦手意識を持たれる方も多いようです。

 「長文」ゆえに難しいということが「言葉の定義」を吟味する妨げになるのを避けるため、上記のような長文はまず最初に(既にそうされている方もいるかと思いますが)「各選択肢のワードをある程度のかたまりで「スラッシュ」を入れて区切る」ようにします。

 以下のような感じです。

ア 企業ドメインの決定は、 現在の活動領域や製品・事業分野との関連性とともに、将来の企業のあるべき姿を包含して 経営理念を反映している。
イ 企業ドメインの決定は、 全社戦略策定の第一歩として 自社の存続のために 外部の多様な利害関係者との間の様々な相互作用の範囲を反映している。
ウ 企業ドメインの決定は、 多角化した企業において 個々の事業の定義を足し合わせることではなく、 企業ドメインに合わせて 事業の定義を見直すことが重要である。
エ 事業ドメインの決定は、 将来の事業領域の範囲をどう定義するかについて、 企業が自らの相互作用の対象として選択した 事業ポートフォリオの決定であり、 特定の市場での競争戦略に影響を受ける。
オ 事業ドメインの決定は、 日常的なオペレーションがルーティン化していたとしても、 競争優位を持続するためには必要である。

 

これで、何もしないのとくらべて大分検討しやすくなります。

そしてスラッシュで区切った後の考え方の手順は、

1. 選択肢が「企業ドメイングループ(選択肢ア~ウ)」と「事業ドメイングループ(選択肢エ、オ)」とに分けられることを認識する。

2. 「企業ドメイングループ」は企業ドメインの観点から、「事業ドメイングループ」は事業ドメインの観点からスラッシュ単位で正誤判定する。

「スラッシュ」は本試験の場でもそのまま活用できますので日頃からやり方にも慣れて(手順の標準化)、効率よくすすめて頂けると幸いです。

 ちなみに解答(誤っている選択肢)はエです。
 選択肢文「事業ポートフォリオの決定」が誤りで、事業ポートフォリオを規定するのは事業ドメインではなく、企業ドメインだということです。

 企業ドメインと事業ドメインの定義の範囲を置き替えて誤った選択肢とする方法は、一次試験の過去問でもよくある出題パターンです。テキストなどをめくると解説されているかもしれませんが、次回はこの「企業ドメインと事業ドメイン」の違いについて考えてみたいと思います。

そして最終的には今年の2次試験事例ⅠのA社が「関連会社を設立して移管した」(第2問より)と関連付けてさらに深めていきたいと思います。

   
 

2次試験 模範解答例・解説会(第1回)を実施しました。

 

こんにちは

先ほど、中小企業診断士2次試験 模範解答例・解説会(第1回)が終了しました。

おかげさまで満席でしたが、受験生の皆さんとディスカッション形式で明るい雰囲気の中いろいろお話しできました。

ご質問を頂いた話題の中で参考になることなど後日いくつかお伝えしたいと思います。

平成27年模範解答例は下記の通りです。

(本日模範解答例・解説会で公開)

(先般公開済み)

 
 
 

   
 

事例3の切り分け(難しい)について考えてみました

 

こんにちは

 先日再現答案添削を依頼されている方から「 事例Ⅲについて、切り分け、対応付けがぼろぼろで、厳密に採点されると非常に厳しいのではと思い不安です 」と相談されました。

 事例Ⅲの分析が終わり再現答案の確認なども進めていたところでしたのでその方へのお返事も兼ねてまとめました。

さっそくですが
第1問(設問3)
「自動車業界で要求される短納期に対応するために必要な改善策」に対する受験生の80分の現場での切り分け結果をグラフ化したものです。(下記)
平成27年中小企業診断士2次試験解答の趣旨グラフ(1-3)

 ④の設備稼働状況の改善(与件文最終段落の調査結果)がこの設問に対応する正しい切り分けであると私は考えております。

 けれども、実際の受験生の答案は上記のように「全工程の生産計画の作成」や「工程担当者が加工順を決めているものを改善する」が半数を占めています。
 ④設備稼働状況の改善(内段取りの外段取り化等)をきちんと表現できた方は14%程。とはいえ列挙した論点の一部として答えておりそれをメインとしては展開していません。

 

次に、第2問
 鋳造工程優先(=実は機械加工工程の重要性の高まりもあり、時代遅れになっているこの会社のデファクトスタンダード)により生産工程に生じている問題点とその改善策が問われています。
 前問同様、再現答案をお送り頂いた受験生のこの設問に対する切り分け結果をグラフ化したものです。(下記)

- 問題点としてあげたこと -平成27年中小企業診断士2次試験解答の趣旨グラフ(2-問題点)

 私の考える正しい切り分けは、③リードタイムの長期化による納期遅延と、④残業発生です。

 これに対して多くの受験生が答えたのは、①の仕掛品の増加や、②の機械加工工程のネック化の論点です(これらはどちらかといえば改善策のところで入れたい論点ですが問題点としてあげても文章展開次第で良いと思います)

 ただ、②機械加工工程のネック化の解消方法がいわゆる「ラインバランシング」的な解答を求めているので改善策として「全工程の生産計画を作成した上で統制していく」と書きたくなります。

 ところが第1問(設問3)でその論点( 全工程の生産計画を作成 )を答えたい(答えている)場合は、ここではどう(違う)改善策を書けばいいのだろうとなって第1問(設問3)に戻って考えて「 切り分けのスパイラル 」に悩まされることになりそうです。また、 ①仕掛品の増加 についても前問でも使えそうな(あるいは使っている)場合は重複に悩みます。

 本日10月25日、事例Ⅲを解き始めた14時過ぎ頃、先に終わった事例Ⅰと事例Ⅱで「 感触のつかめない問題と格闘しとりあえず解答はしたけれども手応えがわからず、あるいはやられた感で失意のその時、事例Ⅲの設問を読んだら例年とあまり変わらない設問にみえる。よしここで取り返そう、と思ったらこの切り分けの不透明かつ複雑さ 」

 結局、第1問(設問3)を初めの勘で書いたまま消し直すことなく、第2問も同じような解答主旨を書きながらも書きぶりを変えて、すこし違う残された与件の表現などを使って、なんとか手戻りしないで次に進んで書いていく。
 そんな対応で、いつものように論理的な解答展開をできたら良かった。

 ところで、私の再現答案添削の中では、第1問(設問3)や第2問、第3問は切り分けの正確さに限定しないで、たとえ多少対応箇所に違いはあっても問われていることに沿ってしっかり論理的に書きけていれば得点にしています。

 もし厳密に切り分けてその対応付けありきで採点すると第1問(設問3)や第2問あたりはほとんどの受験生が加点されず、そこでは優劣がつけられなくなってしまいます。

 そするとそれ以外の設問だけで受験生の実力を評価しなければならなくなり、たとえば、第1問(設問1)で問われたような、「強みを抜き出す力」(現状分析能力)のある人は合格し、渦中の問いの「現場の改善提案能力」(診断士にとって必要不可欠)の有無は合否判定の外となる。

 結果、合格者の能力に偏りが出てしまう。そのようなことを試験委員が望んでいるとは思えない。

 今思えば、「100点取れなくても 」とあれほど自分に言い聞かせていたのだからそれでよかった。そして粛々と今まで学んできたことを、その範囲でできる対応をしていけば最善の結果が得られると思う。

 

- 改善策としてあげたこと -
平成27年中小企業診断士2次試験解答の趣旨グラフ(2-改善策)

まだまだ、言葉足らずで説明したいこともあるのですが・・・

 

また、次回は講師の ”とも” さんにブログご登壇いただく予定です。

 
 
 

   
 

2次試験 事例2の再現答案を見て思うこと

 

こんにちは

先日、再現答案添削依頼を受けた方から「 添削フィードバックの方面談で行っていただければ幸いです。準備整いましたら日時をご教示ください 」とやんわり催促を頂きました。

ところで、今年の事例Ⅱ、再現答案を拝見したところ事例Ⅰに劣らずバラついています。

添削するにもよく分析しておかないと適切にできません。

それにしても実際の採点者はこのバラつく事例問題をどうやって公平に評価するのだろう。

ところで、得点開示請求なるものが少し前に話題になりました。道場のブログだったでしょうか。その後きっと多数の方が得点開示請求をしたことと思います。このことはそれまでの常識から考えたら画期的なことだったと思います。にもかかわらず協会の方は何事もなかったように対応している。

ただ、こうなるとフィードバック答案の分析も進み、受験生側からの公平で精度の高い採点に対する要求も厳しくなる。

反面「 こうなることをわかって試験委員は出題している 」とも思う。

そこから私が推測することは「 試験委員側も採点体制が整って来ている 」

そしてバラツキ覚悟の出題は「 その自信の現れ 」では?

それならば、解答はバラバラだけどより高い精度で採点してもらえる。( あたりまえのことですが )

そして問題が難しくなっても、頑張った人から順に合格していくなら良い傾向です。

 

事例Ⅱの解答例を作成しました。(よろしければこちらです)

1つの解答に集約することが難しい事例です。

※事例Ⅲ以降も順次作成予定です。

 
 
 

   
 

事例 1 再現答案がバラバラ過ぎて・・・

 
こんにちは

先日、再現答案添削依頼を受けた方から「私の答案の方いかがでしたか、速報でも」ときかれました

やはり合格発表までのこの時期気になっているのだなと再認識。

どのくらいの位置にいるかの感触がわかればこの後の計画も立ちやすいという意味かと。

そしてまずはその方の事例Ⅰの再現答案と他の方の事例Ⅰの再現答案にさっと目を通しました。

ところが、今年の事例Ⅰ、なかなか、難しい・・・

なにせ、それぞれの方の解答内容がバラバラ過ぎて

複数の答案に場合によっては全く違う解答が展開されていて

それぞれたしかに与件文や設問からいえなくもない

これだと、今年の実際の採点者も苦労しそうです。

とはいえ、基準が相対評価(競争試験)であるとすれば、出題者から問われていることにどれだけ答えられている(と評価してもらえる)か(の度合い)が合否を分けることに変わりはないでしょう。

そんなバラバラの解答が生まれそうな事例もありますので果報は寝てお待ちください

と日記には書いておき

難しいけれど添削の方すすめてていきたいと思います。

 
 
 

   
 

平成27年事例1の売上構成と従業員構成をグラフにしました

 

こんにちは

グラフを作成しましたので掲載します。

平成27年事例Ⅰの売上構成と従業員構成(クリックで拡大できます)

中小企業診断士試験平成27年事例1事業構成

2つのグラフからわかること(グループ全体として)

  • 自動車部品は売上構成比と従業員数構成比がともに24%で一致
  • 健康ソリューション事業部は売上構成比が16%で従業員構成比が28% → 従業員構成比は売上構成比より12%多い
  • 関連会社(プラスチック)は売上構成比60%に対し従業員構成比48% → 同じく12%少ない。

与件第一段落より

  • 売上構成比はここ5年ほとんど変わらず
  • 業績もほぼ横ばい
  • 決して高い利益をあげているとはいえない

健康ソリューション事業部は「ヒト」が利益を生み出すサービス業を含んだ事業部なので、「設備」が利益を生み出す既存の製造業よりも従業員構成比が高いのは当然のこととも考えられる。とはいえ、ここ5年ほど会社全体としては高い利益を上げられていないのでこのままではよくないと出題者は考え、第5問で、サービス事業をさらに拡大させることで利益を生み出したいとする方向性を示したうえで、そのための組織文化の変革(自社内・製造業とネットワーク・サービス業の違いなど)や人材育成(ニーズに応じたサービスの開発などにより利益を出せるようになるための)を進めていくための施策を問うていると想定しています。

事例全体としては、現状「利益が決して高くない」のでなんとかそれを解決しようということが課題であり、こうしたテーマを意識すれば考える方向性も定まりやすく、解答もまとまりやすくなると思います。

とはいえハードな事例です!

また、こうした大きなテーマに関する論点も口述試験では問われる可能性があると考えます。

上記も踏まえて解答例を作成しました。(よろしければこちらです)
※事例Ⅱ以降は順次作成予定です。

- 参考 -

平成26年事例Ⅰの売上構成(事業構成)のグラフです。
(クリックで拡大します)
このときは、「新しい事業の柱ができた結果・・・生じた課題」が問われましたが、事業構成(売上構成)を意識しておくと答えやすい出題でした。どのように意識するかといえば、「どの事業も無視できない大きさの事業に成長している」程度でも把握しておくと答案作成の方向性がぶれにくくなります。

中小企業診断士試験平成26年事例1売上構成

もう1年さかのぼって、平成25年事例Ⅰは「サプリメントなどの健康食品の通信販売業者」でした。
毎年130%の売上の伸び率で、現在売上が70億円
課題としては、次世代を担うような新商品が登場しているわけではない
となっていることから、ざっくりですが以下の通りとなります。
第1問(設問1)に「新商品の企画や新規顧客を開拓していくこと以外に」とありますが
こんなふうに既存商品と新商品、既存顧客と新規顧客を与件文からイメージできていたら「既存商品や既存顧客を大事にしなくては」と考えられ、設問にも答えやすかったと思います。
中小企業診断士試験平成25年事例1事業構成