疲れていても正解したい。事例Ⅳ 最終問の計算 正答率と記述 【 論点ピックアップ 】

 今日は、事例Ⅳ 最終問(第4問) の正答率です。

中小企業診断士2次試験第4問正答率

あとから振り返ってみれば、計算の難易度はそれほど高くないと感じても、やはり80分という時間制限と、その日の最後の事例の最終問ともなると、疲れも最高潮に達しており「 普段やらないようなミス 」も出やすかったのではないかと思います。

ところでこの第4問ですが、(設問1)の記述のところで気になるところを一つだけあげておきます。

第4問冒頭に以下の記述があります。 「ネット予約システムは、業者の検索サイトに店舗情報が掲載され(契約全般に得られる収益増加要因)、契約によっては広告などでもネット上の露出が増える(選択的に得られる収益増加要因)。」 ⇒これは一般的なネットシステムの特徴(外部の現状)

これに対し、 「D社は業者が運営する複数のネット予約システムを(既に)利用している。」 ⇒これはD社の具体的なネットシステムの利用状況(内部の現状)

収益や費用は具体的、実際に利用してこそが発生します。 上記、外部・内部の現状を前提にした問いである(設問1)は、「収益や費用はどのような影響を受けているか」となっています。 ここで、初めにあげた「ネット広告」は「契約によっては」なので、外部の現状はそうであっても、それを必ずしもD社が現在具体的実際に採用・契約(内部の現状)しているかが定かではありません。 ですので、「ネット広告」は答案に入れるにしても工夫が必要ですし、もし入れようとすると「可能性もある」といった緩和表現が必要になります。 けれどもここでは「どのような影響を受けているか」とダイレクトに結果(影響)を問われていますので「あいまい」や「どちらつかず」では得点が伸びない可能性も考えらます。 ただし、記述ですので、それらもあわせて、論理性があるか否かや採点基準次第と考えます。

計算結果に限らず最後の1問まで緻密に読んで正しく答えるのはなかなか大変です。

     

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