地区別合格率 (9年分)つくりました!! 統計資料のまとめ(その5)
今回は、中小企業診断士試験の地区別合格率をまとめました。
地区別の合格率にも傾向がありました。 < 今回まとめたこと >
1)1次試験 地区別 合格率 推移(9年分)
1次試験の地区別の合格率推移です(9年分) ※地区別合格者数が公表されるようになったのは9年前からです。 ※各画像はクリックすると拡大表示されます。
— 読み取れること — 年度別(1次試験)では各地区とも合格率の推移が安定している 9年間合計では、合格率が平均より高いのは東京と大阪のみである 特に、受験人数のボリュームまで考慮すると、 合格率では東京一極集中の傾向が見られる — 考察 — 大都市圏で合格率が高い原因・要因は表からは直接読み取れません そのため予測に過ぎませんが、考えられることを列挙してみます ①予備校などの数が多い ②予備校で不得意な科目のみの講座などを通学で利用できる環境 ③勉強会など他人の刺激を受けやすい ④大手書店などが身近にあり書籍を手に取って選びやすい ⑤喫茶店など昼食後やこま切れの時間などに活用できる場所が多い ⑥(おそらく)単身赴任が都会は多く、イクメンさんも勉強に時間をかけられる(ただし、羽を伸ばさずがんばる真面目な方)(笑)
2)2次試験 地区別 合格率 推移(9年分)
2次試験の地区別の合格率推移です(9年分)
— 読み取れること —東京では、ここ2年(平成25・26年度)はじめて全体平均を下回った (平成24年まで東京は、毎年全体平均を上回っていた) 1次試験と違い、2次試験は東京一極集中からの脱却? 東京の合格率が低下したその分は、大阪が、名古屋、広島などが9年間の平均と比べてもこの2年は合格率を高めている 西高東低という傾向である — 考察 — 特に東京の受験生にとってはこうした数%の違いも気になるところかもしれません 平成26年の全国平均の合格率は23.4%で、東京の合格率は22.5%です(その差0.9%) 0.9%の差は28人であり、東京の合格率が全国平均と同じであったならもう28人合格していたことになります また、9年間の平均で東京は全国を0.7%上回っていますから、その分まで加味するならもう22人増えます 今回の東京地区の実際の合格者数は700人でしたが、同じ傾向であったら、加えて50人(計750人)が合格できていたことになります — 結論 — ただし、こうした地区別の1%前後の変動よりも、年度別合格率の変動(5%~6%)のほうがはるかに大きいです そのことも踏まえ、地区別合格率は気にせずに、しっかり実力をつけて合格しましょう。