(2026/1/17出題)
2025年版「中小企業白書」(中小企業庁) 第1部 第1章 事例1-1-6 を加工して作成
【設問】事例を読み、以下の設問の回答をコメント欄にて送信してください。
2. 金融機関は、A社に対しどのような助言を行ったか、100字以内で述べよ。
【事例】有限会社岡三屋
所在地福井県若狭町、従業員数 4名、資本金300万円、事業内容 宿泊業
自社の強みを踏まえた適正な価格設定により、業績改善を実現した企業
福井県若狭町の有限会社岡三屋は、「彩(いろ)かさね」の施設名で温泉旅館を営む企業である。三方五湖を見渡せる湖畔に位置し、心のこもった接客と、天然温泉の浴場を備えた絶景の宿と評判だ。有名料亭で修業を積んだ3代目の岡勝之社長が手掛ける料理も宿の自慢の一つで、冬期には地元名産の越前ガニと若狭フグを使用した料理が人気を博している。しかし、予約は半年前から受け付けている一方で、特にカニはその年ごとの漁獲高によって仕入値が約2倍に変動することもあるなど予測が困難で、原価率への影響も大きいため、適正な提供価格の設定が難しく、高騰時には料理を赤字で提供せざるを得ないこともあった。新型コロナウイルス感染症の感染拡大時に約5割まで落ち込んだ稼働率は8割前後まで回復してきたが、原価管理は依然として課題で、適正価格の算出や余分なコスト削減が進んでいなかったことが業績回復の妨げとなっており、経営改善が必要な状況であった。
経営改善に向けて、まず原価管理の強化とコスト削減に着手した。取引銀行に毎月1回試算表を精査してもらう中で、原価率など財務状況改善の助言を受け、不要な電気代のような細かな経費削減に取り組みながら、カニなど魚介類の仕入れでは仕入先を2社に増やし、安い方を購入することで競争を促して原価率の改善につなげた。次に、原価管理の強化により把握した原価率を踏まえて、適正価格の算出と価格設定の見直しに着手。同社の立地・料理・接客などのサービス品質から、現状より高い価格設定でもよいのではないかとの助言を取引銀行から受けたことを契機に、地域の同業者の宿泊価格を調査し、同社の強みと宿泊者数見通しや稼働率、原価率を基に、黒字確保が可能となる適正価格を算出した。同社では宿泊プランと食事プランで価格設定を分けており、宿泊プランでは一人当たり1,000円の値上げを実施。一方で、食事プランは地元客の宴会利用も多いため、仕入値に応じた価格設定が必要なカニなどを提供するプラン以外は、地元客を守る観点から飲み物代のみの引上げとした。
コスト削減や価格改定の効果は業績にもすぐに表れ、2023年7月期は3期ぶりに黒字化を達成。収益力強化の取組と並行して、利用者から口コミで寄せられた要望にもこまめに対応し、設備の修繕を行うなど顧客満足度を高めるための取組も欠かさない。顧客管理情報として、前回利用時の提供メニューや接客への反応なども蓄積しており、原価率を常に考えながらも、常連客を飽きさせない献立の組立や心地よい接客を工夫している。利用客の約4割がリピーターだが、このようなサービスの質を向上させる取組が受け入れられ、値上げへの拒否反応は今のところ見られない。さらに、増収分を原資として、従業員の賃金を約1割引き上げるなど従業員への還元も行っているほか、後継者である息子と共に5年先を見据えて高級旅館へスタイルを変えていくことも考えており、そのための設備投資も計画している。「今後も料理や接客など自社の強みを伸ばすことで、旅館としての付加価値を高めて宿泊価格も上げられるような好循環を確立し、将来は高級旅館へと生まれ変わっていきたい」と岡社長は語る。
【設問回答】フォーム
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助言は①仕入先を増やし相見積もりによる売上原価の低減②電気代含む不要な販管費の削減③原価管理強化、近隣競合の価格調査、自社の強みを踏まえた適正な価格設定、を行い、恒常的な黒字化を図ることである。
りあとうさんの最後「恒常的な黒字」という効果を持ってきたのが良いですね。
銀行らしい助言だと感じました。
私は今回、①コストと②売上の2面で切り分けてみました。
助言は、①魚介類の競争仕入れによる原価率の改善と不要なコスト削減、②地域の宿泊価格相場調査や自社の強み等の分析に基づく付加価値の高い宿泊・食事プランの開発と適正価格の設定による財務体質の改善である。
こちらに返信させていただきます。
ありがとうございます。
前回の返信コメントも含め、きりんさんの多面的な視点でのしっかりした切り分け、も
勉強になります。語彙力豊富な表現力とともに参考にさせていただきます。