月別アーカイブ: 2016年12月

 

X農業法人がC社を事業体として行った「6次産業」とは (事例Ⅲに関する知識の整理)

今日は農業の6次産業化ついて知識の整理をします。

6次産業

名前の由来は、
1次 + 2次 + 3次産業=6次産業 あるいは
1次 × 2次 × 3次産業=6次産業 です。

定義としては、

「農業を1次産業としてだけではなく、加工などの2次産業、さらにはサービスや販売などの3次産業まで含め、1次から3次まで一体化した産業として農業の可能性を広げようとするものである。」(文科省認定の高等学校農業科用教科書)

農水省の施策

1次産業者が新事業として6次産業化を行うにあたり、総合化事業計画を策定し認定されると各種支援が得られる。

総合化という意味は農業のような1次産業が主体となって2次、3次産業を「総合的に行う」というほどの意味。

支援の内容は融資の優遇、交付金、新商品開発・販路開拓等に対する各種補助、6次産業化プランナー(診断士の業務領域でもあります)の派遣、6次事業に対する出資(ファンド)など

今年の事例Ⅲ

第4問で問われた 「カット野菜を使用した新事業」 もX農業法人がC社を事業体として行う6次産業といえます。

 
 

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「 農業法人 」について周辺知識をまとめました。(事例Ⅲ関連)

前回に続き今回は、事例Ⅲの与件に示された「 農業法人 」について周辺知識をまとめました。

① 農業法人とは

家族経営が圧倒的に多い日本の農業の中で、法人形態で農業を営むもの。

農業における個人と法人の違いは、一般的な、事業における法人事業と個人事業の違いとあまり変わらない。

ただし農業法人となるには実際に農業に携わっていることなど一定の要件を満たす必要がある。

② 農業法人化のメリット・デメリット・成り立ち・目的
 (農林水産長期金融協会、農業法人化の動機とメリット、H23より抜粋)

・農業法人化の主なメリットとしては、経営管理力・対外信用力の向上、人材確保、税制(赤字繰越など)、融資条件(優遇)など。

・一方デメリットについて、大半の法人経営体が「 特にない 」としている。

・農業法人の成り立ちは
 「個人経営から法人経営になった」あるいは
 「複数の個人経営が合併して法人経営になった」
以上2つの割合が農業法人全体の8割を占める。
 「新規に農業に進出した」という割合は1割程度に過ぎない。

・農業の法人化は税金対策など経費対策というより、多くは経営の拡大発展・合理化を目的としている。

③ 農業法人の数や規模・シェア
 (農林水産省、平成22年度 食料・農業・農村白書 農業法人等組織経営体の占める農業産出額シェア より)

・農業に携わる全経営体数(家族経営体+組織経営体)は約1,680万件
・そのうち組織経営体の数は3.1万件(2%程度)
・一方産出量ベースでは、組織経営体が28%程度
・1農業経営体当たりの販売額は、組織経営体の方が家族経営体より圧倒的に多くなっている。

(この資料は、野菜だけでなく農業全体の数値です)

 

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農業(野菜)に関する用語いくつかまとめ(事例Ⅲ関連)

今年、事例Ⅲで出題されましたので、農業(野菜)に関する用語をいくつかまとめました。

① 野菜の流通

野菜は、基本的には、
卸売市場での取引(農家→農協など→卸売市場→小売業者(スーパー、八百屋等)という経路)で消費者に届けられます。

野菜類の約76%(東京中央卸売市場の資料による)は上記の卸売市場を経て流通しています。

② 卸売業者や仲卸業者

卸売市場の中には卸売業者や仲卸業者が入っており、下記の役割を担っています。

卸売業者は、農家→農協などから入荷した野菜を卸売市場の中で売りさばく役割

仲卸業者は、スーパーやその他、野菜を購買する側の代理人として卸売市場の中で買い付ける役割

卸売市場自体は公設ですが、運営は民間です。民営ではありますが、卸売業者や仲卸業者は国や地方公共団体から許可を得た限られた数の民間業者です。
(特に卸売業者は青果の中央卸売市場1市場当たり平均1.4業者と寡占ないし独占との資料(農林中金総研)もあります)

③ セリと相対取引

セリと相対取引は、卸売市場の中で行なわれる主な2つの取引形態です。

・セリは公開の場で数量と価格を当日参加者の落札方式で決定します。

・相対取引は卸売業者と買手(スーパーなど)が一対一で個別に数量・価格の決定を行います。

相対取引の例として、チラシ等の販促を行う場合に数量や価格を事前に見込んでおく必要があるスーパーとの取引などがあげられます。

セリの方は、まちの八百屋さんなど参加人数は多いですが、金額では、相対取引の方が多くなります。

以上が、はじめにあげた卸売市場を経て流通する野菜(約76%)の取引に関する簡単ですがまとめです。

ところで、上記の76%以外は、市場外取引となります。
たとえば、「消費者がインターネットで農家から野菜を直接買う」「道の駅の農産物直売所で販売する」のも市場外取引です。

ただ、市場外取引で大きなウエイトを占めると考えられるのは、契約取引と呼ばれるものです。「 農家と小売業者、加工業者、外食産業などが直接契約して野菜を取引する 」ものです。

たとえば、長崎ちゃんぽんのリンガーハットが農家(生産者)との契約取引によって国産野菜の産地リレーを構築したという例があげられます。

※なお、上記の通り基本的なことをまとめましたが、野菜に関する法律や流通事情、輸入野菜の存在などもあり、実際は、もっといろいろな取引実態があるものと思います。
 

 
 

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講座説明会でよく頂戴するご質問につきまして

こんにちは
ただ今、来年度へ向けて講座(合格ゼミナール)をご案内しております。実施中の説明会でよく頂戴する講座内容に関するご質問につきまして、主なものをいくつか Q&A の形で書かせて頂きました。


Q:講座で扱う事例は新作ですか?

A:いいえ、過去問です。
 新作が良いか過去問が良いかという考え方にもいろいろとございますが、SLAでは過去問を習得するための教材、コンテンツに特化しており、それにより合格力をつけて頂きます。特に「その場添削」では、それまで解いたことのある過去問であっても合格に必要な多くのことを吸収して頂けると考えております。


Q:合格ゼミは、1月から始まり、7月末~8月上旬に終りますが、そのあと2次試験まではどうなりますか?

A:ゼミの期間で合格に必要なことはすべてお伝えするというスタンスです。ほとんどの皆様がその期間で合格に必要なことの感触をつかめます。本試験まであと2か月間は、80分で解く手続きの磨き上げやそれまで学んできた知識の整理などに充てて頂きたいと考えております。直前対策はご案内しますが、ご参加はまったくの任意です。(SLAの受講生向け直前対策では、合格ゼミで扱わない過去問の中から良問として選んだ本試験問題を80分で解いて頂き、これもその場でアドバイスを行います)


Q:参加できない日程があります。

A:他の曜日や、平日と夜間の間などで、同じ内容の回に振替でご参加頂くことができます。
(スカイプが利用できれば主張先から、あるいは開始時間に間に合わない場合などもご参加頂くことが可能です)
なお、スカイプが使用できる環境でしたら、首都圏在住でない方も講座にご参加いただけます。

なお以下に、SLAの合格ゼミナールにつきまして、特徴をいくつかご紹介させて頂きます。

① 2次試験合格に特化した 「小人数ゼミ形式」(1クラス5名まで)
「その場添削」(受講生の皆様に好評なコンテンツです)
 →事例問題を解き終わったらその場で答案を講師・受講生間で共有し、良い点、不足している点などを話合います。
 疑問はその場で解決し、自分自身の課題もその場で把握でます。
 他の受講生の工夫、考え、課題、それに対する対策なども記憶の途切れないその場で自分のものとして取り込むことができます。
 また参加型であり、講座の途中で飽きたり、辛くなったり眠くなったりしないようにも配慮しています。
こうした取り組みは、「量より質」が求められる2次試験の勉強ではとても有効です。
「オリジナル課題」の提示
 受講生ごとの苦手や不足、スキル向上などのため、講座と講座の間の週に取り組んで頂きたい課題なども積極的に提案させて頂いております。

ご案内
講座説明会 を実施しております。(日程随時更新)是非お越しください。
講座案内 はこちらです
※少人数制のためご希望の時間帯がある場合はお早めにご検討ください。

 

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疲れていても正解したい。事例Ⅳ 最終問の計算 正答率と記述 【 論点ピックアップ 】

 今日は、事例Ⅳ 最終問(第4問) の正答率です。

中小企業診断士2次試験第4問正答率

あとから振り返ってみれば、計算の難易度はそれほど高くないと感じても、やはり80分という時間制限と、その日の最後の事例の最終問ともなると、疲れも最高潮に達しており「 普段やらないようなミス 」も出やすかったのではないかと思います。

ところでこの第4問ですが、(設問1)の記述のところで気になるところを一つだけあげておきます。

第4問冒頭に以下の記述があります。
「ネット予約システムは、業者の検索サイトに店舗情報が掲載され(契約全般に得られる収益増加要因)、契約によっては広告などでもネット上の露出が増える(選択的に得られる収益増加要因)。」
⇒これは一般的なネットシステムの特徴(外部の現状)

これに対し、
「D社は業者が運営する複数のネット予約システムを(既に)利用している。」
⇒これはD社の具体的なネットシステムの利用状況(内部の現状)

収益や費用は具体的、実際に利用してこそが発生します。

上記、外部・内部の現状を前提にした問いである(設問1)は、「収益や費用はどのような影響を受けているか」となっています。

ここで、初めにあげた「ネット広告」は「契約によっては」なので、外部の現状はそうであっても、それを必ずしもD社が現在具体的実際に採用・契約(内部の現状)しているかが定かではありません。

ですので、「ネット広告」は答案に入れるにしても工夫が必要ですし、もし入れようとすると「可能性もある」といった緩和表現が必要になります。

けれどもここでは「どのような影響を受けているか」とダイレクトに結果(影響)を問われていますので「あいまい」や「どちらつかず」では得点が伸びない可能性も考えらます。

ただし、記述ですので、それらもあわせて、論理性があるか否かや採点基準次第と考えます。

計算結果に限らず最後の1問まで緻密に読んで正しく答えるのはなかなか大変です。

 
   

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事例Ⅳ 第2問の 設問別 正答率 【 論点ピックアップ 】

 事例Ⅳ 第2問 計算できましたか?

今回は第2問 30名の 設問別 正答率 を調べました。

中小企業診断士2次試験第2問正答率

受験生全体の計算力のレベル感をつかみ、今後の財務会計の学習の1助にして頂けましたら幸いです。

備考となりますが、先般のブログでもお伝えしましたが、この30名(母数)の合格率は50%と高いので、平均的な受験生(全体)はもう少し正答率が低いと考えます。

それから、年始(1月2日~3日)2日間計24時間 合宿タイプの財務会計特訓講座 を行います。今回は 基本から入り丁寧に すすめます。「 財務会計が苦手、安定化を図りたい 」という方にピッタリです。こちらです 是非お越しください。

 

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事例Ⅳでみんなが選んだ財務指標 【 論点ピックアップ 】

 事例Ⅳ 第1問 課題を示す財務指標は何にしましたか?

 30名の再現答案をまとめました。

ただし今回は、単なる集計です。どの指標を選ぶと合格により近かったか?については推論も仮説立案もしていません。割り当てられる配点、選んだ指標の組み合わせ、記述の得点などすべて合わせないと判断できないと感じたからです。
よって、「ああ、みんなが選んだ指標はこんな構成比だったのだな・・・」といったイメージをつかんで頂ければ幸いです。

はじめに、効率性の指標

平成28年中小企業診断士2次試験効率性の指標

30名のうち29名が有形固定資産回転率を選択しています。
それから、この29名のみなさんは3つの指標選びで、収益性・安全性・効率性の3カテゴリーから1つずつピックアップしています。

たった1名だけ効率性を選ばなかった方がおりました。けれどもこの方は、第2問以降もパーフェクト。そして事例Ⅰ~Ⅲもすぐれた答案を書いて合格されました。

次に収益性の指標
平成28年中小企業診断士2次試験収益性の指標
経常利益率18名、総利益率9名、その他3名

終わりに安全性の指標
平成28年中小企業診断士2次試験安全性の指標
短期安全性17名、長期安全性12名、その他1名
「その他」を選んだ1名も上記の方でした。

ということで今日はここまでにさせて頂きます。

 
 
 

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野菜パックかソース? 【論点ピックアップ】

 事例Ⅲ 第4問 新事業の提案、みなさんは何を書かれましたか?

  前回と同じ30名の方が再現答案にあげられた論点をピックアップしました。

合否含め30名の方の状況です(野菜パック21名、ソース5名、両方4名)中小企業診断士試験2次事例Ⅲ野菜・ソース選択(全体) 全体の7割、野菜パック事業を選択。

合格された方15名の状況です(野菜パック11名、ソース3名、両方1名)中小企業診断士試験2次事例Ⅲ野菜・ソース選択(合格) 約7割、野菜パック事業を選択

データをそのまま読むなら、どちらを選んだかによる合否への影響は少ないとなります。

もし「 どちらかあやまった一方を選んだら0点 」ということなら上記2つの資料(グラフの形)にもう少し変化が出ると思います。

※この問題は4事例中の1事例の1設問ですが、配点30点=全体400点満点中の7.5%相当の設問です。

どの事業を選んだかが合否に影響を与えないとすれば、合否に影響するのは、選んだ事業についてどの程度説得力のある提案になっているかであると考えます。

なお、この結論は「30名の答案」から読み取れることですのでそのボリューム感も考慮に入れながら読みくださったみなさまの判断の1助として頂くことを願っています。

 

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【 検証 】 ストレート生は優位ってほんとかな?

  ストレート生は、2年目以降生に較べて合格しやすい?

 次の表はSLAに再現答案を送られた方30名の受験回数別の状況です。
  昨日のブログでお伝えした通り母数(30名)全体の合格率は50%です。

中小企業診断士2次試験再現答案提出者受験回数別合格率

2次試験の受験1回目、2回目、3回目の方の合否の数は、奇しくもそれぞれちょうど同人数です。(=合格率50%)

-先に結論を-
ストレート生と
2年目以降生に
合格率に関する有意差は認められませんでした。

上記は28年度30名の結果です。
母数が小さいので少しでも母集団の推定精度を高めるべく、平成26年と平成27年のデータを加えて再度検証したのが次表です。

中小企業診断士2次試験再現答案提出者受験回数別合格率(3年分)

 結論は変わりませんでした。

① ストレート生だから大目に見て受からせてもらえた。
② 何年も試験受けているから試験委員から見捨てられ受かりにくい。
③ あのひとは受験回数が多いから今年もきっと受からない。

 そのようなことはデータから、何も読み取れませんでした。

おわりに

スタートラインはみな同じ、そこに至る道はいろいろあるけれど、ゴールは同じ。フェアプレーで戦い、勝ってもおごらず、負けても潔く。

当たり前のようなことを書いていますが
複雑にしないでシンプルに
2次試験ってそういうものだと思います。

お知らせです。

ABCD評価無料個別アドバイスを行います。
(12月24日と25日)お1人60分×10名様先着にて。よろしければぜひお越しください。
 
 

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【 結果 】 再現答案採点サービスを利用された方の合格率

再現答案をSLAに送られた方のうち何名が実際に合格されたか?

— 結果30名中15名(50%)合格でした —

中小企業診断士2次試験再現答案提出者合格率※なお上記は、SLAにご申告頂いた受験番号欄が空欄であったり1次試験受験番号を誤って記入しているといった方を除き、正しい形式で申告頂いている方です。

この「30名中15名(50%)合格」という数値から
「SLAに再現答案を送られた方の合格率が、協会の合格率の2.6倍高い」
ということが読み取れます。

それからSLA採点評価の結果です。
① 上記30名のうちSLAでA評価をさせて頂いた方は16名。
② その16名のうち12名が実際に合格。
③ SLAでB評価とさせて頂いた方のうち3名が合格。

なお、上記 ② の12名という合格者数も、
合格率が19.2%でなく仮に25.0%だったら
12名÷(19.2%÷25.0%)=15.6名(ほぼ16名)です。

採点に、甘めも辛めもありません。

上記のように若干判定のずれはあるものの合格レベルの答案を書いた方には

「80分でよくここまで書かれましたね」

という試験日までの努力や答案内容に敬意をもって接しております。

このことはSLAでA判定を受けながら残念にも不合格となった方も同様です。
※その中には、現状、なぜこの内容で不合格?と、再度確認してもそう感じる答案も散見されます。けれどもそこは1受験機関であり試験委員・採点者ではないので、今後、まだまだ精度を上げていくべき自社の課題であると認識しております。

それから、SLAでこの精度の合否判定ができるのは、2次試験がきちんと採点されているからと考えます。

ですので、たとえ不合格であったとしても必要以上に不可解、不確実などとは思わないでほしい。

きちんと採点されることを信じて、途方にくれたり投げやりになったりするのではなく、地道で小さな努力に1歩踏み出して頂きたいと思います。

上記資料を集計・分析しながらそのように感じました。
 

 

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